以前はEC-CUBEによるECサイト構築案件が非常に多くありました。
しかし今は、少なくとも私の周りではECサイト構築案件自体が減少しています。
なぜなんでしょうか。
ECサイト構築パッケージの現在
EC-CUBE3が登場してECサイト構築パッケージ全体に盛り上がると思いきや、盛り下がってきている様子です。
その主要な要因については少し置いておくとして、ECサイト構築パッケージのトレンドについてみてみましょう。
まず、Googleトレンドです。
検索ボリュームがそのまま市場のボリュームを表している分けではありませんが、ある程度の傾向を読み取ることはできると思います。
日本では比較的話題のパッケージを並べてみました。
特に、Magentoについては近年、よく取り上げられている気がします。
しかし、これらパッケージのグラフはどれも右肩下がりです。
盛り上がってきたと思ったMagentoさえも、しりすぼみです。
EC-CUBEはEC-CUBE3が2015年7月に登場してどーんと・・・という夢を見たんでしょうか。
現実はグラフのとおりです。
WooCommerceがひとり気を吐いていて、ほんのり横ばいプラスアルファで伸びています。
トレンド的にはWooCommerceを動かす為に必要なプラットフォーム、WordPressが右肩下がりなのとは様相が異なります。
※もちろん、WordPressとWooCommerceの検索ボリュームはグラフの通り桁違いで、まぁ、ちょっとトレンドを対比することに無理があったかもしれませんね。
ECサイト全体のトレンド
様々なテクノロジーリーダーをデータ化(?)している、https://www.datanyze.com/。
そこで、ECサイト構築プラットフォームのシェアを見ることができます。
https://www.datanyze.com/market-share/e-commerce-platforms/Japan/Alexa%20top%20100K
ECサービスのカラーミーショップが、もうかって、もうかって、どうしようもないグラフになっております。
しかし、2位以下、6位まではパッケージが占めていて、パッケージによる構築もまだまだ盛んにも見えます。
ちなみに世界的にはこんな感じです。
カラーミーショップとECパッケージのトレンド
ECサービスにはカラーミーショップ以外にもWixStores、Shopifyなどが先程のシェアに表れていましたが、カラーミーショップに比べればわずかです。
ですので、というかこちらの都合でカラーミーショップとECパッケージのトレンドを比較してみます。
ECパッケージについては、先程のトレンドで健闘しているものを3つ選びました。
先程のトレンドとはグラフ色が変わっていて分かりにくいかもしれませんが、水色がカラーミーショップです。
カラーミーショップは今年に入ってから検索ボリュームを伸ばしていますね。
逆に、ECパッケージは皆さんはしおしおです。
グラフが重なったことも視覚的にしおしお増し増しです。
結論
カラーミーショップが儲かっています。
金銭的な結論としては。
以前は、ECサイト構築で真っ先に検討されるのが、なんらかのパッケージなどを使った独自サイトでした。
しかし、ECサービスが高機能化することで多数の商材や取引形態に対応可能となり、広く知られることでさらにシェアを伸ばしている様相です。
また、独自にECサイトを構築しようとするとそれなりの初期投資がかかります。
ECサイトを作ったからといってそのコストを回収できるほどに売れるかというと、全くそんなことはなく、ほとんど売れないまま閉鎖ということもあり得ます。
あるいは、宣伝広告のためにさらなる投資が必要にもなります。
ECサービスは、初期投資を非常に低く抑えることができます。
カラーミーショップの料金表には初期費用の欄もありません。
ピンハネ的販売手数料は0円です。(決済手数料はかかります)
つまり、ECサービスではリスクを非常に低く抑えることができます。
うまくいくかどうか分からないECサイトを立ち上げてトライする障壁が非常に低いのです。
結果、小規模ECサービスに集中しているような気がします。
一方で、パッケージに対する需要も間違いなくあります。
商材や取引形態が、ECサービスにはマッチしない場合です。
あるいは取引データを、APIが提供しているのとは異なる形態で利用したい場合などもあるかもしれません。
そのようなケースでは、カスタマイズ可能なパッケージを利用するか、スクラッチで構築するしかありません。
しかしこれからECサイトを始めてみようという方は、ある程度の制約はぐっと飲み込んで、ECサイト構築サービスで始めてみてはどうでしょうか。
儲かったらやりたいように出来ると思います。